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2007/07/14

TGV Est開通、気軽にストラスブールへ。


プチット・フランス。

 
ノートルダム大聖堂。

 
ライン川をまたいでフランスとドイツを結ぶ歩道橋。
 
 
欧州議会。
TGV Estが2007年6月9日に開通して、パリからストラスブールまでが4時間20分から2時間20分へと短縮され、一泊二日でもストラスブールを十分に楽しめるようになった。
ストラスブールはいろんな顔を持っている。ユネスコの世界遺産に指定された、大聖堂やロアン宮、プチット・フランスなどがあるイル川に囲まれた旧市街を観光するのもいい。ライン川でドイツと接し、欧州議会や欧州評議会のある国際的な顔を発見するのも興味深い。音楽や演劇のコンセルヴァトワール、美術学校、大学などに通う若者たちと触れ合うのも面白い。シュークルート、フォワグラ、白ワインなどアルザスの味三昧に徹するのも悪くない。天気がよかったら自転車を借りてライン川岸をサイクリングというのもおすすめだ。
無理をせず、それぞれの好みに合った旅を楽しみましょう。(真)
文・写真:田中里絵、リリ、佐藤真
 

事前にばっちり予約をいれるのがミソ。
  昼前に到着したら目指すは大聖堂。12時半になると仕掛けが動き出す天文時計を見るためだ。以前は12時20分までに聖堂の南側から入ればよかったが、最 近、入口は観光局向かいの北側に、入場は12時前までと変更されたそうなので要注意。実際に仕掛けが動くのは12時半から数分ほどだが、どこがどんな順番 にどう動くのかという説明が大スクリーンに映写される。これで見どころが押さえられてありがたい。ものすごく繊細な動きの仕掛けや、正確な天文時計に驚 く。
 ぺこぺこのお腹を抱えて〈Christien〉へ。ここは有名チョコレート店だが、サロン・ド・テとしても営業していて、おいしいランチが食べられる。

リコッタとセープ茸のラヴィオル。
  お腹が満足したら、トラムA線に乗ってクローネンブルグ(クロナンブールと発音)のビール工場見学へ。製造過程が見学できると思いきや、工場跡の見学で少 々がっかりしたが、ビール製造に関するレクチャーはとても興味深い。ビールに色や香りをつけるモルト(焙煎した大麦)を味見したり、ホップの匂いをかいだ り。銅製の仕込みタンクを見学し、ロゴやCMの変遷をおさらいした後は、待ちに待った試飲! 新製品の1664の白ビールや、プレミアムビールなど数種を堪能。ほろ酔い加減のまま、ブティックにてロゴ入りのビールグラス(各2€)を購入してホクホ ク。
 夕食は事前にばっちり予約を済ませた大聖堂横の人気店〈Le Clou〉へ。前菜にフォアグラをとり、メインはピノ・ノワールで煮込んだジャンボノーとハムのパイ包み。ワインはもちろんピノ・ノワールだ。ボリューム満点の料理はまさにアルザス風。
 翌朝はイル川の遊覧船に乗船。歴史的な説明もありなかなかためになったし、ところどころでカルガモの親子なんかが観察できたり、楽しい1時間ちょっと。
  船の散歩のあとは、アルザス博物館へ。伝統的な衣装や生活用品、道具など、一昔前のアルザスの生活ぶりがわかる。特に黒衣に色とりどりの花飾りをつけた花 嫁衣装は圧巻だ。パリに帰る前に必ず寄りたいのが、誰もがここが一番と口を揃えるアイスクリーム店〈Chez Franchi〉。すべてのフレーバーがおいしそうで迷うが、私は特製ミルクシェイク(3€)のバナナとバニラに。素晴らしくおいしく、他のフレーバーも 試したくなったがそれは次回のおたのしみ。(里)

 

ストラスブールは若者に住みやすい町だ。
 私と同じようにストラスブールにある国立装飾美術学校に通っている友人たちに、ストラスブールだったら行ってみたいところをたずねてみた。(リ)
 
マ リ(20歳):ストラスブールで一番気に入っているのは、ある街からある街へ移動するのが、とても簡単で気持ちがいいこと! 歩行者専用の通りが多いし、自転車に乗れば、端から端まで数分足らず。ドイツにだってやはり自転車で15分くらいで着いてしまうのが素晴らしいわ。自転車 で汗をかいたら、ぜひタルティーヌが自慢の〈L'Epicerie〉へ。ちょっと風変わりな雰囲気や内装も面白いけれど、ブリチーズやスモークサーモンの タルティーヌが最高。そのあと、まだのどが渇いていたら、近くの〈Trolleybus〉でビールはどうかしら。
 
左がマリ。


マユミ(22歳):ストラスブールは若者が多いというのがうれしい。私が通っている学校には、イギリスやスペインから来た学生たちも多く、いろんな機会に学校の庭の芝生に座って、時々はコトバの関係で意図が通じなかったりするけれど、おしゃべりをするのがとても楽しいな。



校内で開催された卒業制作展
 授業の合間に一休みしに出かけるのは、ガイヨ広場Place Gayot。市街の中心とは思えない静けさで、いくつかのカフェが広いテラスを出しています。太陽が顔をのぞかせたら日光浴にもいいしね。そこにあるクスクスを出すレストランもお気に入り。
 
シモン(19歳):ボクはかの有名なノートルダム大聖堂の周りを散歩するのが好きなんだ。その前の広場は狭いから、みんな思い切り首を上に向けて見入っている姿が面白い。
 いつも自転車に乗ってストラスブールを行ったり来たりしているけれど、ちょっと一休みしたい時は、トラムで行ったらGallia駅で降りたあたり、ペ ニッシュが向かいに見えるイル川の岸辺のしだれ柳の下の芝生。よくそこで友人たちとギターを弾いたりして音楽を楽しむんだ。天気がいいと最高だね。

自家製ビールが最高!

  夕方が近づいてちょっとおなかが減ってきたら絶対に〈Au Brasseur〉だ。17時から18時半までと22時半から23時半までは、アルザス名物のフラメンクーシュflammenkuche(tarte flambeeともいう)がわずか2.9€。それに自家製のビールが半リットル2.8€! ボクら貧乏学生にはとってもうれしい存在だ。
アルザス名物のフラメンクーシュ。

 

ライン川の両岸を結ぶ橋を渡る。国境はどこに?
  TGV ESTが開通してパリ-ストラスブール間が2時間短縮されただけではなく、欧州議会の所在地としてすでにヨーロッパ色の強かったストラスブールは、チュー リッヒまで2時間35分、シュツットガルトまで1時間16分と、スイスやドイツとの結びつきがますます強くなるだろう。それに構える意気込みが、ストラス ブールの駅に降り立ったとたんに伝わってくる。旧駅をすっぽり覆うガラスのドームは、巨大な未確認飛行物体が着陸したようで、圧倒される。このドームの地 下からトラムに乗って、町の中心へ。

 大聖堂を見上げていたら首が痛くなったので、焼きたてのゴマ風味ブレッツェルを買ってかじりながら、ロアン宮前の広場でビールと思っていたら、土曜恒例の朝市が立っていた。アルザス名産の豚肉加工品、ハチミツ、bioの野菜などが並んでにぎわっている。


  天気模様があやしくなってきたので、簡単な昼ごはんのあと、〈Jardin des Deux-Rives〉へ。ライン川の両岸にわたる広々とした庭園で、2004年にオープン。カヤやスゲなどがうまく配置され、風の流れに応えて大きくな びく、その美しい弧を、そのまま定着させたような歩道橋がこちら側とあちら側を結んでいる。散歩中の家族が橋の真ん中に立ち止まってラインの早い流れに見 入っている。ドイツ語が聞こえてくる。60数年前、このライン川をめぐってフランス、ドイツが苛烈な戦いを繰り広げていたことが夢のよう。あちら側はケー ルという閑静な住宅街。清潔で花が咲き乱れるドイツの町だ。まだ家賃や住宅の売値が安いので、ここに住んでストラスブールに通うフランス人が増えていると いう。






ケールの町で結婚式。
新郎新婦の車はもちろんビートル!
  夕ごはんは〈Chez Yvonne〉という老舗のwinstub(ワインレストラン)で、川スズキのシュークルートを味わった。食後はストラスブール滞在のドラマー、大島さん に連れられて〈Marche Bar〉へ。Uberachなどのおいしいビールを飲むことができる。「ここの若者たちは夕食の後、ビールでしめるんですよ!」

  翌朝は、18世紀の上流社会の豪華な生活ぶりがうかがえるロアン宮を見学してから、アムステルダムを思わせるようなイル川沿いを30分ほど歩いて欧州議会 の建物へ。27カ国、700人以上の議員と秘書、数多くの職員、通訳を収容するのだから当然かもしれないが、その建物の規模にびっくり! ガラス張りの建物が、初夏の太陽を浴びて輝いていた。(真)

●交通
パリ東駅からStrasbourgまでTGVの利用で2時間20分。往復約140€。街なかの移動はトラムやバスが便利。1日券3.6€(1人用)/ 5.2€(3人用)。


●観光局
17 place de la Cathédrale
03.8852.2828
www.ot-strasbourg.fr
〈Strasbourg Pass〉美術館、博物館の見学が1館無料、天文時計見学や遊覧船無料、貸自転車半額などラクに元手がとれるお得なパス。観光局で販売。12.4€/6.2€(4-18歳)。
貸自転車はVelocation(1日8€。保証金100€。10 rue des Bouchers 03.8824.0561 )など。観光局にサイクリング用のガイドあり。

●美術館/博物館/ギャラリー
- L'horloge astronomique
12時前までに大聖堂正面左側、北側入口より入場。 2€/1.5€。。
- Musée Alsacien
12h-18h(日10h-18h)火休 5€/2.5€。
23-25 quai Saint-Nicolas 03.8888.5050
- ESAD 国立装飾美術学校
卒業制作展などが開催される。構内のカフェテリアも感じがいい。
1 rue de l'Académie
- La Chaufferie
水-日15h-19h。
5 rue de la Manufacture des Tabacs

●ビール製造所見学
Brasseries Kronenbourg
6€/4.5€(試飲込み)。要予約。日休。
トラムA線 Hautepierre 方面行きDucs d'Alsace下車
駅から列車の進行方向右側へ降り、3つめの通りを左へ。
68 route d'Oberhausbergen 67200 Strasboug-Cronenbourg
03.8827.4488  www.brasseries-kronenbourg.com

●イル川遊覧船
Palais Rohanの船着き場より乗船。1時間10分。 7.4€/3.7€。03.8884.1313



●庭園・公園
Jardin des Deux-Rives(rue des Cavaliers)
Pont du Rhin行きの2番バス、またはKehl Stadthalle行き21番バスに乗ってJardin des Deux Rives下車。ドイツ側へ行くにはそれぞれ終点まで乗り、Pont du Rhinからは橋を渡ればいい。21番終点はすでにケール市の中心。2番バスにはGare centraleから、21番バスにはAncienne Douaneからが乗車が便利。


●レストラン/ バー
- Le Clou
日祝休。予算30€。
3 rue du Chaudron 03.8832.1167
- Chez Yvonne
無休(12月25-26日は休み)。予算30€〜40€。
10 rue du sanglier 03.8832.8415
- Marché Bar
月〜土9h-01h30、日15h-23h。
62 rue de Zurich 03.8825.5209



- Trolleybus
若者たちに人気の店。ビール各種。音楽の選曲もいい。毎日01hまで。
14 rue Sainte-Barbe 03.8832.4796
- Au Brasseur
無休。金土の夜は無料のコンサート。
22 rue des Veaux 03.8836.1213
- L' Epicerie
さまざまなタルティーヌが3.5€〜5.2€。
無休。11h30-01h。
6 rue du Vieux-Seigle 03.8832.5241

●サロン・ド・テ/アイスクリーム
- Cristian
日休。7h30-18h。
10 rue Merciere 03.8822.1270
- Franchi
無休。夏期8h-22h(日月-12h)。1934年から続く老舗店。フレーバーは150種以上。
5 rue Francs Bourgeois 03.8823.1615

●ホテル
- Hôtel Kleber ★★
客室はスパイスやフルーツなど、テーマにより
30室すべての内装が異なるおしゃれなホテル。
S: 57€〜/W: 67€〜、朝食8€。
29 place Kleber 03.8832.0953 Fax: 03.8832.5041
www.hotel-kleber.com
- Hôtel Gutenberg★★
大聖堂近くの抜群の立地。屋根裏部屋など個性的な客室あり。S/W: 75€〜、朝食10€。
31 rue des Serruriers
03.8832.1715 Fax: 03.8875.7667
www.hotel-gutenberg.com

 

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