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2005/07/15

ナンシーへ。スタニスラス広場がリニューアル。

スタニスラス広場はナンシーの街の中心地。
人々は絢爛たるロココ様式の門をくぐり抜け、噴水に憩い、カフェで語り合う。ポーランド王であり、のちにロレーヌ公となったスタニスラス・レスチンスキーが、娘婿であるフランス王ルイ15世を讃えて、広場を建造したのが 1755年。
ユネスコの世界文化遺産にも指定されているこの広場は、この5月に改装工事を終えて、さらに美しくよみがえった。今年2005年のナンシー市は、スタニスラス広場の建造250周年を祝ってイベントや展覧会がめじろ押し。バカンスシーズンを迎える7月。オヴニーのスタッフ3名もパリを抜け出して、週末のナンシーを満喫してきました。  
文・写真:林瑞絵、月野里子、佐藤真

建築の大胆さに圧倒されるアール・ヌーヴォーの町。

   「町全体がアール・ヌーヴォーの美術館みたい」。出発前、そんな友人の言葉を聞き、旅のテーマは即決した。スタニスラス広場にある観光局に行き、アー ル・ヌーヴォー(以下A.N)観光用の地図を入手する。まずは市の南西にあるA.N作品を集めたMusee de l'Ecole de Nancyへ向かう。
 広場からは、St-Jean通りやFoch大通りを通って行ったのだが、途中A.N建築物にたくさん出会えた。特にクレディ・リヨネ銀行は、内部のガラス天井が美しかった。途中さまざまな扉の写真を撮りながら30分以上歩き、ようやく美術館に到着。

こ こはもともとA.N作家らのパトロン、コルバン氏の邸宅だった ところ。食卓や寝室などが再現され、生活の中で輝くA.N家具が見られる。私は2階の寝室で、椅子に腰掛けしばしぼんやり。花弁を思わすランプの光の下、 自然の世界が持つ優しい曲線が、家具の影となり広がっている。こんなベッドなら、自然の囁きに包まれ、さぞかし良い夢が見られそう。
  それから再び広場まで戻り、観光局で予約していたA.N建築を巡るミニバスに乗り込む。バスは、重要建築と誉れ高いベルジュレ邸、ソリュプト公園界隈の家 の数々、マジョレル邸などを1時間で巡る。どの邸宅も建築の大胆さに圧倒されるばかり。これらの建物は中心地から離れて点在するので、健脚自慢の方以外は 乗り物に頼るのが得策。ただし私が利用したミニバスは、バス内からしか見学できないので、自分のペースで見学したい人には、貸自転車がおすすめ。
  次はMusee des Beaux-Arts de Nancyへ。お目当ては、地下にあるドーム・コレクション。エミール・ガレらとともに、A.N運動の推進力となったドーム兄弟の製造所によるガラス工芸 品が展示されている。私は、花瓶やランプの幽玄さにたちまち引き込まれる。ここは15〜17世紀の城塞跡が、そのまま展示会場という贅沢さ。遺跡に額をつ けるとひやりとして、夏の暑さを少しだけ忘れられた。(瑞)

 

鉄のゲージツとおいしい菓子&料理にうっとり。

 旅の始点はスタニスラス広場から。絢爛豪華なロココ様式の装飾がなんとも贅沢だ。    
 ナンシーで見逃せないのは、ベルガモット風味の麦芽糖キャンディー〈ベルガモット・ド・ナンシー〉やマカロン、ミラベルのお菓子やリキュールだろう。街には多くの菓子店が溢れているが、多くは日曜休業なので、週末に訪れるならお土産は早めに手に入れるべし。
 常設マルシェを訪れた。新鮮な野菜や地元のチーズに心がときめくが、まだ旅ははじまったばかり。ミラベルのシャーベットだけ購入。1玉 (1.5euros)を注文したのだが、親切なマダムはニコニコ顔でたっぷり2玉盛りつけてくれた。ナンシーの人は心が広い。
 夜は地元で評判のレストラン Le Primatialeへ。3品で22eurosのコースから、前菜に鶏レバーのフォンダン、メインにホロホロ鳥のロースト、ジロル茸添えを注文。フォンダ ンが絶品。テリヤキのような甘みのあるソースと滑らかに舌の上でとろけるレバーに夢心地。
  翌日は午前中の早いうちに行動を開始。Carmes通りのバス停から131番のバスで揺られること12分。郊外の鉄の歴史博物館Musee de l'histoire du Ferへ。歴史博物館というだけあって、石器時代からの人類と道具の関わり方が学べるのだが、私の興味は練鉄の装飾だ。スタニスラス広場にあるような豪華 なものから、一般的なものまで、幅広く見学できる。装飾以外にもなんと身近なところに鉄が使われていることか! 帰りのバスの時間が近づいたのでバス停へ行くと、時刻表より4分も早くバスが! バスに乗るなら時間には余裕をもつことが大事だ。



 市内に戻り、旧市街のロレーヌ地方博物館Bへ。考古学的な展示も興味深いが、特別展の「広場の敷石の下」は、スタニスラス広場の以前の様子や歴史などがわかりやすく展示されていて面白かった。
 隣接する民俗・民芸博物館でも、生活に根ざした鉄の道具や装飾を見学したり、17世紀ころの民家を再現した展示も身近に感じられて充実感が得られた。
 お昼まで少々時間があったのでペピニエ−ル庭園で休憩。偶然にもさきほどの博物館でスケッチを見学したばかりのまさに鉄の芸術のキオスク(東屋)を発見! その美しさにため息をつく。ふー。(月)

音楽にも革新的な姿勢。

  ナンシー郊外Vandoeuvreで5月に開催される即興ジャズ中心の〈Musique Action〉、ナンシー市内で10月に開催される〈Jazz Pulsations〉、どちらも全国からファンが集まる一流のフェスティバルだ。今回は、即興音楽普及に情熱を注ぐEmil 13(www.emil13.fr)が毎年企画している〈Les 100 ciels〉がお目当てだ。
 スタニスラス広場裏にあるレストラン、Vaudemontのテラスでお昼ごはんと思ったが、ちょっと肌寒かったので、「ゴージャスな夜」という雰囲気の店内に入って13eurosのコースをとった。食後は、ナンシーの旧市街を散歩。
思っ たより閑静で、心が安まるひとときだった。そのあとは、バスに乗って15分ほどの郊外にある植物園Jardin Botanique du Montetへ。開催中の〈オレンジ展〉は大したことはなかっが、オニバスなどがある温室がみごと。起伏のある広い庭園で汗をかき、スイレンの花が咲き乱 れる池のほとりのベンチで休憩。


 コンサートまでまだまだ時間があったので、P'tit Rêneというバーにはいり込んでジンフィズを一杯。小トマトやタプナードなどのおつまみもたっぷりついてきてシアワセな気分。
  コンサート会場のMJC Lillebonneは、旧市街にある美しい建物で、全体が文化センターとなっているのだそうだ。受付にいたモードさんなどEmil 13のメンバーには、好きでやっている人たちならではの元気な笑顔があった。クラシックのトリオのあとのレイモン・ボニのギターソロが、即興でいてジプ シーならではの歌心があって、心の底から感動。終わったら午前1時。ミュージシャンたちとテーブルを囲んでメンバー手作りの夜食も味わって 10euros(!)でした。 



  翌日は、町の東にある運河沿いを散歩してから、1910年に建てられルイ・マジョレルが内装にあたったBrasserie Excelsiorで22.4eurosのお昼のコースをとった。ナンシー名物ミラベルのチャツネつきフォワグラなども食べられて満足満足の旅。(真)


●観光局
-Office de Tourisme : Place stanislas 03.8335.2241
無休。www.ot-nancy.fr(日本語でも閲覧可) 
●交通
-パリーナンシー間は列車で約3時間。
2等で往復73
。早めにネットで予約すれば往復
40
から(www.sncf.com)。
-市内の移動はバスかトラムで。切符1枚1.2
で1時間有効。10回券8.5。観光には2日間有効のpass decouverte 3.8も便利。

●美術館 / 博物館ほか
-Musée des Beaux-Arts :
3 place Stanislas  03.8385.3072 火休。6e/4e。
-Musée de l'Ecole de Nancy :
36-38, rue du Sergent Blandan 03.8340.1486
月火休。4.6
/2.3
-Musée de l'Histoire du Fer : av. du General de Gaule
54140 Jarville la Malgrange(バス131番Musee du Fer
下車)03.8315.2770 水〜月14h-18h/
土日10h-12h/14h-18h。 火休。2.3
/1.5
-Musée Lorrain et Musée des Arts
et traditions Populaires : 64 -66 Grande Rue
03.8332.1874 10h-12h30/14h-18h。火休。
単館:3.1
/2.3 、 両館共通:4.6/3.1
〈Sous les paves, la Place〉展は9月5日まで。
-Villa Majorelle : 1 rue Louis Majorelle
見学は5月〜10月/土・日14h30、15h45。
11月〜4月/土14h30、15h45。
見学はMusee de l'Ecole de Nancyで予約を。
-Circuit Art Nouveau en mini-bus
アール・ヌーヴォー建築を巡るミニバス。観光局でチケットを購入。仏語ガイド付き。大人8

6月と9月/土14h30、16h。
7月と8月/土14h30、16h、日11h30。
-MJC Lillebonne : 14 rue du Cheval Blanc 03.8336.8282
コンサートや展覧会。
-Jardin Botanique du Montet : 100 rue Jardin Botanique
03.8341.4747 バス115番、116番、134番で終点の
Lycee stanislas下車。月-金 10h-12h/14h-17h、
土日祝14h-17h。入園無料。展覧会は3.8


●ホテル
-Hôtel Albert 1er-Astoria ★★
3 rue de l'Armee Patton 03.8340.3124
www.albert1-astoria .com
S・W : 50〜 73
。 朝食 : 7.5
駅に近い。広い中庭で朝食がとれる。
-Hôtel Mercure ★★★
5 rue des Carmes 03.8330.9260
S・W : 99
〜 。 朝食 : 12.5
スタニスラス広場に近い。ショッピングにも便利。

●レストラン
-Le Primatiale : 14 rue de la Primatiale 03.8330.4403 
土昼・日休
-A la Table du Bon Roi Stanislas :
7 rue Gutave Simon 03.8335.3652 日夜・月休。
-Vaudemont : 4 place Vaudemont 03.8337.0570
昼コース13
。広いテラス。週末夜はDJも。月休。
-Brasserie Excelsior : 50 rue Henri Poincar 03.8335.2457
昼と22時以降のコース22.4
がおすすめ。無休。

●バー
P'tit Rêne : 3 rue Lafayette 深夜2時まで。

●菓子店
-Nathalie Lalonde(pâtissier-glacier):
marche couvert place Henri Mengin 03.8332.3643 月日休。
-Alain Batt(chocolatier):
40 rue Saint Georges 03.8335.9165
隣接するサロンドテやパン屋もグー。日休。

●マルシェ
-Marché couvert : rue Saint Dizier
火〜木7h-18h、金土7h-18h30 。日月休。

 

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