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2006/02/15

「日本国憲法」について

 前号仏語頁に「日本国憲法」について日高六郎氏のインタビューが日仏語で掲載されていた。私は15年以来パリで暮らしていますが、パリ発信のオヴニーで、日本では少なくなっている日高氏のような歴史・思想家の考えをうかがえるとは思ってもいませんでした。
 世界中で国軍を持たない国は日本だけでなく、南米のコスタリカ共和国も軍隊を持っていない。
 昨年、雑誌『世界』の編集を携っている友人に「どうして日本政府は憲法第九条など重要な問題を国民投票にかけようとしないのか」と聞いたところ、彼いわく「政府は国民に護憲に賛成投票されるのを恐れているから」。例えばフランスでギロチンによる死刑が廃止されたのは、81年ミッテラン大統領当選の公約によるものだった。国民投票はされなかったが、70年代に死刑廃止論が盛り上がっていたためだったよう。米国を筆頭にイスラム諸国など、死刑を実施し続けている国の一国として日本が数えられることを黙認するかどうかも国民の意識にかかっていると思う。
 外国で「日本はどういう国か」と聞かれた時、中国が世界経済を動かすまでになっている今日、経済大国としてのイメージは長続きしないだろう。戦後世界中に「広島」という原点を裏打ちしたのが第九条だと思う。敗戦をきっかけに世界にむかって「平和主義」を宣言したことは、フランス革命が「人権宣言」を宣言したのと同じくらい根源的な意味があったと思う。
 東南アジアの一隅に国軍を持たない国として存続し続けることは、隣国関係はもとより独りよがりの米国戦略に対しても一石を投じられるだろうし、また日本人としても永久普遍の平和主義国、と自信を持って語れるようになりたいものだ。(タケ)
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