●パイ生地の空焼き
イチゴとかフランボワーズとか生の果物を並べたタルト、あるいは今回のように短時間で焼き上げるタルトを作る時には、パイ生地がきちんと焼き上がるように、あらかじめパイ生地だけを型におさめて焼いておく必要がある。こんな風に空焼きにすることをcuisson à blancという。
オーブンの目盛りを200度に合わせて点火。型にバターを塗り、パイ生地をおさめ、型からはみ出している部分を切り取り、縁を押さえつけ、底をフォークの先でまんべんなくつつく。アルミホイル、あるいはでき合いの生地だったらそれを包んでいる硫酸紙で生地をおおい、乾燥インゲン豆などを500グラムほど入れる(イラスト参照)。これは焼いている間に生地が盛り上がらないようにする重しがわりです。熱くなっているオーブンに入れて10分たったらオーブンから出し、インゲン豆とホイルや紙をとりのぞく。生地はすっかり乾いて縁にかすかに焼き色がついているはずだ。これをオーブンに戻し、もう2、3分も焼いてオーブンから取り出し、冷ましておく。使ったインゲン豆は冷ましてから広口ビンに戻し、きちんとフタをして保存。こうすればパイ生地の空焼きに何度でも使えます。
●ケヴィンさんのナチュラルワイン
●P'tite gâterie
ロワール川沿いにはナチュラルワイン造りの名人が多い。〈Domaine des Griottes〉のパトリック・デプラもその一人。ボクらが通うジャズクラブにも顔を出し、振る舞ってくれるワインがこの〈プチット・ガトリ〉。彼の他の赤ワインはブドウ一種類から作られているが、これはブドウ数種のブレンド。「元々は写真家だっただけに、芸術家肌で情熱家。このワインもそんな彼の豊かな人間味を反映しているんだ」とケヴィン君は言う。グロロー種のスグリを思わせる果実風味にカベルネ種のコクがバランスよく、口中に広がる心地よい渋み、そして胃に優しいほかほか感がたまらない。カモの胸肉や豚肉料理などに合いそうだ。シュナン種のブドウから造られる彼のみごとな白ワイン〈Bonnet d'âne〉もいつか紹介したいなあ。(真)
10€前後
Domaine des griottes : Rue de Layon
49750 St-Lambert-du-Lattay
02.4178.4611
P R O D U I T ★★★ La Maison de l'Escargot
創業1894年のエスカルゴ店。専門店だけに、オーブンで10分から20分温めるだけの調理済みエスカルゴが、ブルゴーニュ種が5サイズ、プチ・グリ種が2サイズ揃うのがさすがだ。ブルゴーニュ種は、エスカルゴの身のみを使用しているのに対し、グリ種のほうは内臓つき。せっかくだからこの違いが味わえるように、しかも両方の火加減が同じになるようにとのマダムのアドバイスに従い、ブルゴーニュ種の〈10〉(8.5€/ダース)と、グリ種の〈moyen〉(9.3€/ダース)を半々で購入した。
最高級とされる野生のエスカルゴの水煮の缶詰は、3ダース入り(7.9€)で、自分好みに調理したい人向け。他にも、18種のスパイスを配合した香草バター(3.9€/100g)や、パセリ風味のハムのゼリー寄せ(28.9€/kg)などブルゴーニュの特産物が多数揃う。
イノックス製のエスカルゴ皿(1.9€〜)や専用フォーク(0.9€〜)、エスカルゴばさみ(2.9€)など、ここならではの食器が揃うのも魅力だ。(里)
79 rue Fondary 15e 01.4575.3109
M。 Emile Zola 火〜土 9h30-19h。日月休。