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特集:Ateliers à Paris 編み物・刺繍・帽子のアトリエ
Les Beaux Arts du Fil 刺繍はオリジナリティが大切。
 基本も大切だが何よりもそれぞれの生徒の個性や芸術性を育てたい、と熱心に語ってくれた個性派クレール先生。彼女は刺繍職人としていくつかのオートクチュールのアトリエで働いた後、主に教える側にまわる。「私は生徒たちの失敗から、ハッとして学ぶことも多いの」と楽しそう。aprendre sur le tas(実地で覚えていく)との先生の言葉どおり、生徒たちは、昼ご飯持参で毎日アトリエに通い、朝から夕方まで先生の作業もすぐ横で見ながら、各自のコンセプトをもとに刺繍の手法を相談しながら作りたいものを決めて仕上げていく、という美術学校のようなやり方のアトリエだ。
 アトリエではすでに生徒2人が作業中だ。見回すとかなりごちゃごちゃしていて、まるで自分の部屋のようで、初めてなのに妙になじめる雰囲気。2人はそれぞれディプロム作品の準備中。彼女たちの作品からは、それぞれの試行錯誤のあと、創作の苦労や熱意がひしひしと伝わってきて、私も刺激された。アトリエの良さはでき上がりだけでなく途中を見ながら意見交換できるところだ、と彼女たちを見ていて思う。
 「刺繍キットは、生徒のオリジナリティを大事にしたいため使っていません。何度も作り直す自作の刺繍サンプルが刺繍職人にとっては大切で、これをもとに私たちは仕事をしているんです」とクレール先生の印象的な言葉。ため息が出るほどに素晴らしい、貴重な彼女の刺繍を次々に箱から出して見せてくれた。
 ここのアトリエに年間登録すると、学生滞在許可証がおりるそうで、日本人学生もいる。サンパでエネルギッシュなクレール先生の話を聞いているうちに予定時間が過ぎてしまい、残念ながらアトリエ制作はできなかったが、なんとリュネヴィル刺繍用のかぎ針を一本購入してしまった! さてあとは透ける布と糸を用意して…と、早やくも私もリュネヴィル刺繍への第一歩を踏み出したような心地。
今にも動き出しそうなかわいい小鳥たち。

「刺繍はすればするほどはまりますよ」と、立体的な刺繍の手法で制作中のマキさん。でき上がりが楽しみ!


クレール先生。

アトリエのあちこちに手の込んだ刺繍が飾ってあって自由で楽しい雰囲気。



旅をテーマにした連作を制作中のアン・ソフィーさん。


ルイ・トフォリの絵をもとにしながら水面に反射する夕日の色など、どう仕上げていくのか、ぜひまた見に行きたい。

●Les Beaux Arts du Fil
年間授業料(月〜金):7880e。5カ月集中コース
(月〜金):4000€。アトリエ30時間:717€。
10 rue Ramey 18e 01.4257.4369 M。Château-Rouge
www.lesbeauxartsdufil.fr

Matière Active 3時間でお気に入りの帽子!
 お店が閉まっている、と思ったらアトリエの時間になると内から開けてくれた。手作り小物のセレクト・ショップみたいな、かわいいお店で、きょうの帽子アトリエのアニー先生の作品も売っている。地下アトリエは見ているだけで楽しくなるような作品があちこちにディスプレイされていてアリババの洞窟のよう。
 アニー先生が持ってきたこれから作る帽子のサンプルをかぶってみて、4人でアトリエ開始。「型紙のサイズを少し変えることもできるけれど、簡単な形なので布合わせを楽しみましょう」と各人の頭囲をてきぱきと測りながら先生がうまくリードする。私たちは好きな生地を選択しながらイメージをふくらませてワクワク。型紙を選んだ布に写してカットし、アイロンで補強の接着シートを貼り付け、そしてミシン縫い。先生は各人を回りながらアドバイスしたり、時には冗談を言いながら手伝ってくれる。3時間の制作時間はあっという間に過ぎてしまい、やっと裏地を縫い終わって、ひっくり返して、立体的な帽子が出来上がったときにはヤッター! うれしい! 他の2人もニコニコしながら何度もでき立ての帽子をかぶってみたりしている。

3人なのでミシンは一人一台ずつ、マイペースで縫える。


「こんなに簡単にできるとは思ってなかった。
今から友人と待ち合わせだけど、この帽子をかぶって行こうかな?」
とマチルドさん。



●Matière Active
3時間(火〜金):50€(必要道具、材料費込み)。
子供アトリエ(水・木・土。4歳〜)1時間半:24€。
アペロ・トリコ(金18h-20h。飲み物付き):10e。59 rue du Mont-Cenis 18e 01.4252.9975
M。Jules-Joffrin/Lamark
www.matiere-active.com


Atelier de Broderie Carole Magne 刺繍する手の動きが美しい。
 毎週土曜日は17区にあるスペースを借りて刺繍教室が行われている、と聞いて訪ねてみる。アトリエのある通りに入って行くだけで、ここはパリ? と思うような静かな雰囲気。庭に面した大きな窓から柔らかな自然光が差し込み、きれいなアトリエでゆったり刺繍をするのは贅沢なひととき。
 5人の生徒は黙々とそれぞれの制作に打ち込んでいる。そのなかをマーニュ先生が見て回って実演しながらレベルに応じたアドバイス。他の人への先生のアドバイスを聞くのもためになりそうだ。ここではリュネヴィルかぎ針刺繍と針刺繍のレッスンがあり、生徒は1から12までのそれぞれのキットを簡単なものから順番に(三つずつ新しい技法を覚えていく)制作していくシステム。しっかりと基本を忠実に学びたい人向けで、各自の横にはお手本があり、その通りに刺していく。時々は生徒同士のおしゃべりが聞こえるが、布に針の刺さる音さえ聞こえてきそうなほど、集中した時間が流れていた。私も初めてのリュネヴィル刺繍を先生の大事なマイ針をお借りして、一本線の刺繍とビーズ刺繍をやってみた。使い込まれた先生のかぎ針は美しい、と関心しながら、まるで全身がミシンになった気分だった。週中は先生の自宅アトリエでのレッスンもあるとのこと。
上品なマーニュ先生の説明は分かりやすい。


刺繍も美しいが、作りだす手の動きもとても美しい。


●Atelier de Broderie Carole Magne
授業(月〜金)6回:252€〜。2時間:42€。
時々土曜のみのアトリエあり:60€(キット込み)。 4 villa Saint-Ange 17e 01.4226.6389 M。pte de St-Ouen
土曜のアトリエ : 44 cité des fleurs 17e M。Brochant
ateliercarolemagne.monsite.wanadoo.fr
特集
表紙

刺繍はオリジナリティが大切。■3時間でお気に入りの帽子!■刺繍する手の動きが美しい。

フランス式の編み方を勉強■お茶を飲みながらトリコ。■infos pratiques
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