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特集:臓物料理をもりもり食べて寒さを乗り切ろう。
Tête de veau 子牛の頭
臓物界の横綱。子牛の脳みそ、舌、ほほ、耳、鼻などを頭の皮で包んだものは、レモン汁と香味野菜を入れた茹で汁で一時間半煮込み、茹で上がったら分厚い輪切りに。ケッパー入りのラビゴットソースを添えるといい。鉄板焼き風にカラリと焼けば、カリカリの表面とねっとりしたゼラチン質のコントラストが楽しめる。
Langue 舌
子牛や牛のものがよく食べられる。大鍋にブーケガルニと香味野菜を加えて、2〜3時間弱火でじっくり煮た後、表面の分厚い皮をはがす。スライスしてデミグラスソースやケッパー入りのトマトソースをかければ定番の家庭料理。もちろん鉄板焼きで、ジュージューと焼ける音を聞きながら、タレにつけてほおばるのも素晴らしい。

Joue ほほ
牛や子牛のすね肉やバラ肉を使った赤ワイン煮やポトフ、ドーブもいいけど、ほほ肉を使うと贅沢な一皿に変身する。とろけるような肉質に、ほどよい脂身が溶け合って、ほっぺたも落ちる美味しさに! うまみがぎっしりと詰まった豚のほほ肉は、キャベツたっぷりの冬の定番ポテに最適。煮崩れしやすいので、調理時間には気をつけよう。

Tripes 胃腸
牛・子牛・子羊の胃腸は、こってりしたクリーム系のソースと好相性。カルバドスやシードルと煮込んだカーン風、トマトの酸味がきいたプロヴァンス風、味噌と長ネギと七味唐辛子を加えた和風と、調味料で七変化する。下準備が面倒な人は、調理済みの煮こごり状態を買ってくると、温めなおすだけで、スタミナ満点の一皿になる。
Cervelle 脳みそ
子羊や子牛の脳みそはグロテスクな外見だが、まったりと滑らかな舌触りの優しい味。鉄分、ビタミン豊富で、フランスでは離乳食でもある。繊細な食材なので、取り扱いには注意して早めに使いきろう。軽く焦がしバターでソテー。5分ほど熱湯にくぐらせコロッケ風に揚げれば外はサクサク、中はトロトロ、その食感の違いがクセになる。

Onglet 横隔膜上部の肉
牛や子牛の脊髄と横隔膜の間にある筋肉のこと。弾力があるけれど柔らかな肉質と、滋味あふれる奥深い味わいが特徴。ステーキやグリルにして、粗塩やエシャロットソースなど、シンプルな味付けが一番。肉のうまみを存分に楽しみたいけど、脂っこいものは控えたい、ヘルシー志向の美食家向けで、臓物初心者にもぴったり。
Cœur 心臓
心臓は牛と子牛のものを食べることが多い。巨大な牛のハートは弾力があって濃厚。子牛のものは、もう少し柔らかみがある。脂肪が少なくコリコリした歯ごたえ。水にさらして血抜きし、好みの大きさに切り分けて調理。グリルやソテーする時は、火から下ろす前、にんにくとパセリのみじん切りを散らせば、ぐっと風味がよくなる。

Ris de veau 子牛の胸腺
エレガント系・臓物界の女王。フワフワと柔らかい食感と、キメの細かい繊細な味わいで、値段もすこぶる上等。皮や筋や脂身をきれいに取り除く下処理が難しく、職人技がものをいう。臓物屋さんの真価を問われる食材の一つ。ベシャメルソースと合わせてパイ生地に詰めたブッシュ・ア・ラ・レーヌは、特別な日のご馳走。
Foie 肝
フランス人が大好きな子牛のレバーは最高級だが、懐の寂しい時はg始isse(若い雌牛)で我慢。繊細さは落ちるが、中にバラ色が残るよう一気に焼けば、表面カリッ、中ふんわりの、とびきりの美味しさ。マデラ、ポルト、フランボワーズなど甘めのソースとの相性抜群。鶏の肝は丸焼きの詰め物に、豚の肝はテリーヌやパテに役立つ。
Queue 尾
口の中でとろけるおいしさで、真冬の風物詩ポトフに欠かせない。牛や子牛の尾なら、関節ごとにブツ切りしたものが結わえられて売られている。複雑な味わいを持ち、長時間煮込んでエキスが出ても、まだ肉がうまい。残った肉の塊は、テリーヌに入れたり、マッシュポテトとアシ・パルマンティエにしたり、活用の幅が広い。
Rognon 腎臓
ころりとした肉感的な風貌。牛、子牛、子羊のものを食べるが、子牛の腎臓がダントツの人気。火加減が大切で、中のプリプリさを保つにはコツがいる。適当な大きさに切ってソテーやグリルし、マスタードやマデラ酒で風味づけると美味。ロニョン・ブラン(白腎臓)と呼ばれるものは、実は睾丸で、胸腺肉にも似た繊細さが魅力の珍品。


中央
Pied de porc 豚足
丸二日以上下ごしらえに時間がかかるので、お惣菜屋さんに並ぶ表面にパン粉のついた下準備済みを買うと便利。グリルやオーブンでカリカリになるまで焼けばでき上がり。ブヨブヨのゼラチン質とコリコリのひづめの歯ざわりが独特でリアル。豚足は「フランスの食道楽の象徴」ともいわれるが、女性からは毛嫌いされる傾向にある。

臓物の加工品
●Fromage de Tête
豚、子牛の頭をじっくり煮込んで、そのゼラチン分で固めた冷製のオードブル。テリーヌのように薄切りして食べる。
●Boudin noir
豚の血を固めた真っ黒なソーセージ。舌に絡みつくようなまったりとしたコクが口いっぱいに広がる。軽く茹でた後、甘酸っぱい林檎のバターいためと合わせれば、一皿でsucré -salé(甘辛)の味覚を楽しめる。
●Andouillette
豚の胃や腸の細切りをぎっしり詰め込んだソーセージ。独特の強い匂いで好き嫌いがはっきり分かれるが、愛好家組合が存在するほど、絶大な人気を誇っている。ソテーしたものに、たっぷりのフリットとマスタードを添えて熱々にかぶりつこう。

臓物料理で名高いレストラン
●Le Ribouldingue 
子牛の乳房肉を一躍有名にした。パリの臓物ファンでこの店を知らない人はいない。子羊脳みそのムニエル、牛ほほ肉の赤ワイン煮、オックステールのラビオリなど現代的な臓物料理。夜は3品で27€。日月休。
10 rue Saint Julien le Pauvre 5e 01.4633.9880
●L'Opportun
リヨン料理の伝統的なワインバー。リ・ド・ヴォーのクリーム煮、腎臓のロティ、子牛オングレ肉のエシャロット風味、子牛レバー・バルサミコソースといった、上等な臓物料理が並ぶ。上質なものをボリュームたっぷり味わいたい時にどうぞ。一品25〜30€前後。日休。
62 bd Edgar Quinet 14e 01.4320.2689 
●Les Caves Petrissans
19世紀にタイムトリップしたようなこの店は、フランス各地から800種のワインを集めたカーブ兼レストラン。子牛頭肉のラヴィゴットソース、自家製テリーヌ・玉ネギのコンフィチュール添え、フロマージュ・ド・テット、腎臓のアルマニャック風味など。土日休。ワイン販売は10h〜。
30bis av. Niel 17e 01.4227.8384

パリの主な臓物屋さん
●Triperie Saint-Ménard :
119 rue Mouffetard 5e 01.4535.1472
●Daguerre Volaille Brossard :
8 rue Daguerre 14e 01.4320.2151
●Vadorin Maurice :
176 rue Lecourbe 15e 01.4828.0332
●Valade Frédéric :
130 rue Belleville 20e 01.4636.8017
●Combes Alain :
43 rue Avron 20e 01.4373.3450


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