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ホタテ貝にアンディーブのほのかな苦さが合う。
Saint-Jacques aux endives
 10月半ばにホタテ貝の捕獲が解禁になると、魚屋にしっかり殻を閉ざしたホタテ貝が並び、ボクは、その前を通るたびに落ち着かなくなってしまう。活きがよかったら、貝柱を三つか四つかに薄切りにして、レモンを軽く搾りかけて、塩の華を少々振ってそのまま食べるのが一番だ。今回はフライパンでさっとソテーして、アンディーブのバター炒めを添えてみよう。  

 ホタテは魚屋さんに用意してもらうと簡単だが、盛り付けに必要なくぼんでいる側の殻4枚と、ヒモは忘れずにもらって帰りましょう。
ヒモは右欄のように調理することにして、貝柱だけ冷水で洗って、クッキングペーパーで水気をよくぬぐっておく。
 ソース用に、エシャロットは細かなみじん切り。厚めの小鍋にバター大さじ1杯をとり、エシャロットを加え、3分ほど色がつかないように炒めたら、白ワインを加えて弱火で10分ほど煮詰め、生クリームを加える。生クリームが沸騰してきたら、塩、コショウで味を調える。ここで、サフランがあったら、ひとつまみ加えると、香りもよくなるし、色もオレンジがかって、ホタテの白によくマッチする。
 アンディーブは、根元の固い芯をとってからざくざくと1センチ幅くらいに切る。ココットのような厚鍋にバターを多めにとり、それが泡立ってきたらアンディーブを加え、塩、コショウ。絶えずかき混ぜながら7、8分炒めていく。途中で砂糖ひとつまみ。色が変わる前に火から下ろします。しんなり、そして歯ごたえが残っている感じが大切だ。
 ホタテの貝柱の両面にしっかりコショウを振る。フライパンにバターをとり、貝柱の厚さによるけれど片面40秒前後ソテーする。焼きすぎると固くなるし、大切な甘味も飛んでしまうので気をつけたい。
 オーブンなどに入れて熱くしておいた貝殻の中央に貝柱を置き、周りをアンディーブで飾り、ソースをたっぷりとかけましょう。新鮮なホタテならではの甘味と、アンディーブのかすかな苦みがみごとにマッチする一品だ。
 ワインはマコンなどの、まろやかな白。(真)
ホタテ貝12個、アンディーブ4個、エシャロット2個、液状生クリーム200cc、白ワイン半カップ、バター大さじ4杯、塩、コショウ、あったらサフラン少々

●ホタテ貝
 ホタテ貝の捕獲は10月15日から5月15日の間に限られている。ようやく解禁になって、ホタテ貝好きは、魚屋に行くのが楽しみ。しっかり殻が閉まっていて重たいもの(1キロで5、6個が目安)、そして貝柱に透明感があるものが活きがよい。4人だと2キロ半くらいは必要だ。持ち帰ってすぐに食べる時は魚屋さんに開けてもらってもいいが、そうでないなら、家に持ち帰って自分で開けること。表面をブラシなどでよく洗ってから、ナイフを貝殻の隙間に差し入れ、平たい方の殻に沿って貝柱noixを切ってこじ開ける。魚屋さんに頼んだ時も、盛り付けや調理に必要な貝殻だけでなく、ヒモbarbesももらって帰ること。
 貝柱を取り出したら、冷たい水でさらし、ついている砂や汚れをとりのぞき、クッキングペーパーで水をよく吸い取ってから調理。ヒモは白ワインで煮たりすればよいダシになる。和風にショウガ風味でさっと煮ると、シコシコッとしたよいおつまみになる。黒いところもかすかな苦みがあっておいしいので、一緒に煮ます。
  新鮮なホタテならではの柔らかな甘さを味わおうと思ったら、生にまさるものはない。貝柱を薄く切って刺身! あるいはオリーブ油やレモンあるいはシードル酒ビネガーの風味をきかせたカルパッチョも素晴らしい。サフランを散らすと彩りがきれい。
 まったく手間のかからないホタテのオーブン焼きも素晴らしい。この一品もシンプルであるだけに、ホタテの活きの良さが勝負です。貝柱は、冷たい水でさらし、ついている砂や汚れをとりのぞき、クッキングペーパーで水をよく吸い取り、二つに切り分ける。その両面に、室温に置いておいてポマード状になったバターをはけで塗る。これをくぼんだ方の貝殻に、なるべく重ならないように並べ、白コショウを振り、新鮮なタイムの葉を散らし、オーブンのグリルで数分焼くだけだ。焼きすぎは禁物。きざんだパセリを散らし、レモンを添える。うま〜い!
   

●coquille Saint-Jacquesのという名前は?
 スペイン、ガリシア地方のサンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂には、聖ヤコブ(スペイン語でSantiago、フランス語でSaint-Jacques)の遺骨がまつられ、中世より多くの巡礼者が訪れている。当時から巡礼者たちは、巡礼の記念として、ガリシア名物のホタテ貝を持ち帰っていたが、いつしか身分を示すものとしてホタテ貝の殻を往路から身につけるようになり、フランスでは、ホタテ貝は coquille Saint-Jacques と呼ばれるようになった。今でも、巡礼者たちはホタテ貝の殻を首から下げたり、リュックにぶら下げたりしている。また巡礼路の道しるべのシンボルも、ホタテ貝。(真)

P R O D U I T
★★★ Schmid
 寒くなってくると体が暖まる料理がことのほかおいしいもの。シュークルートはその典型的な料理だろう。スーパーでも簡単に手に入るが、アルザス食品店のがやはり格別だ。温めるだけのセットは1人前10eから。調理済みのキャベツだけなら2.1€/kgから。多種多様なハムやソーセージのうち、特におすすめはgendarme(2つで3.7€)という平たいソーシソン。牛豚合い挽き肉にコリアンダーとクミンの風味がアクセントでおいしい。lard paysan(18.65€/kg)もそのまま食べられるタイプで、くん製風味が素晴らしい。デザートには、リンツタルト(18.4€/kg)やフォレノワール(3.45€)、ストゥルーデル(33€/kg)がいい。アルコール類も、アルザスワイン、ビール、ミラベルのリキュールなどが揃っている。1年のうちで3週間しか出回らないというvin nouveau(4.6€)を試した。発酵前のワインは、かすかな発泡とリンゴのような甘さ、栓をしていないのが特徴だ。店内で配布されている小冊子には、いくつかのレシピものせられていてアルザス料理が得意になれそう。(里)

76 bd de Strasbourg 10e 01.4607.8974
M。Gare de l'Est 月〜金 9h-20h、土 8h30-19h45。

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