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暑い日には、なんといってもガスパチョ。
Gaspacho

 灼熱というコトバがぴったりの、スペイン、アンダルシア地方の夏。そんな土地で、太陽をたっぷり浴びて熟したトマトやピーマンを使った、ひんやり冷たいスープ、ガスパチョが生まれたのは、当然といえば当然。そこに入る野菜は、トマト、赤ピーマン、キュウリと決まっているけれど、その割合は、各家庭、各シェフによってまちまちだから、あんまり神経質にならずに何度か作ってみて、好みの割合を見つけてほしい。
 食パンはみみを切り取って、小さく切り分けヒタヒタに水を注いでおく。トマトは湯むきしてから、種の部分を除き、ざくざくっと切り分ける。赤ピーマンも種を除いてからざく切り。キュウリは皮をむき、やはり中央の柔らかな種の部分を除いて切り分ける。タマネギはせん切り。ニンニクは皮をむいてから押しつぶしておく。 
 昔はすべての材料をすり鉢で時間をかけて押しつぶしていったものだが、文明の利器、ミキサーがあったら大いに時間が短縮できる。まず軽く手で押して余分な水気を切ったパン、タマネギ、ニンニク、オリーブ油、小さじ1杯の塩、ビネガー、それにコップ半杯の水をミキサーに入れて、スイッチを入れる。全体がなめらかになったら、次にキュウリとピーマンをミキサーにかけ、最後にトマトを加えてきめ細やかなピュレ状にする。ミキサーが小さい場合は、この作業は2回に分けて行いたい。
 このピュレをきちんと密閉できる容器に入れてから、冷蔵庫の中で最低12時間は寝かせておきたい。同時に、水も700ccほどきりっと冷やしておきましょう。
 テーブルに出す直前に、ピュレをスープ入れにとり、ちょうどいい濃さになるように冷水で薄めてから、塩、コショウ、タバスコソースなどで味を調える。その周りに浮き身になるような、クルトン(小さく切り分けてから揚げたパン)、細かくきざんだ固ゆで卵や緑のピーマン、みじんに切った紫タマネギ、オリーブなどを、それぞれ小さな器に入れて添えたら本格的だ。(真)
完熟トマト5個、キュウリ半本、赤ピーマン半個、新タマネギ半個〜1個、固くなった食パン2枚、ニンニク2片、オリーブ油大さじ4杯、ビネガー大さじ2杯、水適量、塩、コショウ、タバスコソース

●カタルーニャ風ムール貝のスープ
 やはり夏向きの、カタルーニャ風ムール貝のスープを作ってみよう。
 4人分としてムール貝1キロのひげのような糸をとり、貝と貝をこすり合わせるようにしながら流水できれいに洗う。底広の鍋かフライパンに白ワインをコップ1杯加え、沸騰してきたらムール貝を半量加えフタをする。殻が開きかけてきたら、全体を大きくかき混ぜ、もう一度フタをしてゆっくり10数えたら柔らかく煮上がっているだろう。網杓子で取り出し、もう半量のムール貝を入れて、同様に煮て取り出す。身のついていない方の殻を折るようにしてはずす。煮汁は、ムール貝のうま味が出ているので大切にとっておく。
 大きめのココット鍋にオリーブ油を大さじ3杯とって、薄くせん切りにしておいたタマネギ1個を弱火で炒めていく。紫タマネギを使えば色もきれいだし、甘味も出てくる。タマネギがくたっとしてきたら押しつぶしたニンニク1片を加える。ニンニクの香りが立ち昇ったら、湯むきしてさいの目に切っておいたトマト2個を加える。
 少々煮詰めたら、水半リットルとムール貝の煮汁を加える。全体をよく混ぜ合わせ、再沸騰してきたら、白ワイン(パスティスと半々にしてウイキョウの香りをつけてもいい)をコップ1杯加える。ぐつぐついってきたら、塩、黒コショウで味を調え、好みの辛さに唐辛子粉を振り入れ、レモンの搾り汁をやはリ好みの酸味になるように加え、最後にきざみパセリをたっぷり散らす。
 スープ皿に、カリッとトーストしたパンを敷き、スープをムール貝ごと注ぎ入れる。ワインは辛口の白が一番だ。

●epepiner
 トマトなどの芯にある種pepinを取りのぞくこと。トマトのこの種の部分を取りのぞかないでトリのソテーなどに加えると、どうしても水っぽくなってしまう。また、キュウリとかクルジェットとかナスとか、大きくなりすぎて種の部分が発達し過ぎたものは、やはり、四つに切り分けてから、ナイフですっと切り取った方が、でき上がりの味がぐんとよくなる。
●カイエンヌペッパー poivre de Cayenne
 カイエンヌは、南アメリカ北東部、フランス海外県ギアナの北東部にある貿易港。以前は流刑地としても知られていたところだ。ラム酒が製造され、さまざまなスパイスも港から出荷される。カイエンヌのコショウpoivre de Cayenneというのは、カリブ海の島々のさまざまな料理に欠かせなかった唐辛子を粉末にしたもの。今では、どこのスーパーにも小瓶に詰められたものが置いてあり、フランス人にとってなじみの唐辛子粉。かなり辛いので、ひとつまみ、ふたつまみと、味見しつつ加えていきましょう。バスク地方のエスプレット産の唐辛子も名高いが、こちらは風味豊かだけれど、あまり辛くない。


P R O D U I T
★★★ Gelati d'Alberto
 ムフタール通りにある、5月から10月末までの半年間しか営業しないというイタリアン・ジェラート店。2色から4色の選んだフレーバーをバラの花びらのようにコーンに盛ってくれるのが特徴だ。2色で3€、3色で4€、4色なら5€となるが、量は倍々にはならないので、いっぺんに欲張って注文しないほうがよさそう。
 季節によって36種あるフレーバーの中から、まずは〈ピナコラーダ〉と〈マンゴー〉を試してみる。どちらの味ともケンカせず、すばらしくおいしかったのでこれはおすすめの組み合わせ。
 チェリーのシロップ煮入りの〈アマレナ〉や、パリパリのチョコの簿片入りの〈ストラチャテラ〉などイタリア風ならではのチョイスもいいが、人気があるのは〈マロン〉や〈スニッカーズ〉。te verdeは緑茶というよりレモンティー風味だったのでこれは選ばなくていいだろう。生クリーム追加はプラス1€。お持ち帰りの1/2リットル入りは8.5€。レアール界隈のロンバール通りにも店がある*。(里)



45 rue Mouffetard 5e 01.7711.4455
M。Place Monge 月〜日12h-00h30
*12 rue des Lombards 4e M。Chatelet

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