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Laurence Alemanno BIOのカカオ製品を販売
「ダゲール通りのこちら側には温かい人情が…」

モンパルナス界隈のグルメ通りといったら、すぐにダゲール通りを思い浮かべる。店先の屋台に所狭しと並べられたチーズやとびきり新鮮な魚、量り売りのハチミツや行列ができるパン屋など、賑やかな活気が溢れている。
 「私はここの新顔よ」というのは、半年前に、カカオ関係のBIO製品のお店をオープンしたローランスさん。ダゲール通りはもちろん、パリの生活も初めてだ。「この通りを選んだのは、一目惚れしたことに尽きるわ」。パリの店舗を探し始めた最初の物件で即決。「こういう直感に従うことが、一番大切なことよ」というローランスさんは、フランス南西部の小さな村ヴィルヌーヴ・シュル・ロットの出身。モンペリエのカカオ調査研究所で15年間研究者として働いた後、ある日転職を決意する。「遺伝子組み換えを認めるやり方に共感できなくて、この仕事を続けられなくなったの」。そして「何かもっと人とつながりを持てるような仕事に就こうと思った。それには憧れのパリに来る必要が、絶対あったのよ」。世界中のカカオが栽培される熱帯地域を巡るうちに、少しずつBIOにも目覚めていった。
 この界隈には「とても温かい人情があるの」。子供連れからお年寄りまで、毎日様々な人と顔を合わせる。「私は新顔なのに、昔からここに暮らしていたかのように、毎朝声をかけてくれる人がいるのがうれしいわ」。アニエス・ヴァルダが描いたドキュメンタリー『ダゲール通りの人々』や金子光晴の『ねむれ巴里』で、庶民的なカルチエとして一躍有名になったが、最近はめっきりブルジョワ化が進んでいる。32年前のヴァルダ作品では、エピスリーやパン屋さん、この通りに暮らす商店主たちの日常を垣間見ることができた。「この細長い通りは、同じ通りでも東のダンフェール・ロシュロー駅から近い歩行者天国側と、西のちょっと寂れたゲテ駅側では、見えない深い溝が存在する」。ローランスさんの店はゲテに近い。「あちら側には組合が存在するし、ダゲール通りの主役といった意識も強い。私たちゲテ側はぐっと商店数が減るけれど、そこにはもっと人懐っこい、本物の人間関係があるわ」
 パリに来て、一番のカルチャーショックは、スノビズムと貧富の差。「確かにパリの人たちは、同業者以外の交流が少なく、閉鎖的な面もあるわ」とはいっても「モンペリエに比べたら、ずっとオープンよ。何よりもエコロジーに対してのはっきりとした意識と哲学をもっている人が多いの。特に14区には、それをはっきり感じるわ」(咲)

●GANG SENG
 「音楽と雰囲気がレストラン選びの基本」となるフローランスさんのおすすめ店。オリエンタルムードたっぷりの、神秘的なチベットの世界だ。チベット版の肉饅頭モモ、肉と野菜がゴロゴロ入った焼きうどん、パンチの効いたラムカレーなど、本場の味が手頃な価格で楽しめる。昼定食は3品で11€から。
124 av. du Maine 14e 01.4321.2610
M。Gaite
月、火昼休。
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