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「この工場は、数十年間にわたって男たちや女たちの生活を支えてきた聖域といえるだろう。フランスは、こうした工場が国外に移転してしまうことを認められない。父子関係のように家族的な資本主義を保持しなければいけない、と私は思う。(…)賃金は雇用の敵ではない。(…)私はあなた方を見捨てない。第一、私はそんな権利を持っていない」
12月18日、フランス北部、アルデンヌ県にある自動車部品製造工場を訪れたサルコジ内相の発言。

「ニコラ・サルコジ氏が社会問題について語っているのを聞いていると、ライオンが餌食のシカに語りかけているような印象を受ける」
サルコジ内相の発言に関して社会党のスポークスマン、ジュリアン・ドレー。

Dico
smicarisation
(スミカリザシオン 女性名詞)

 新聞などでよく見かける"SMIC" は "Salaire minimum de croissance" の略で、雇用契約を結んだ場合に保証される全産業一律の最低賃金のことだ。現在は税込みで時給8.27€、物価上昇率にスライドされて毎年アップされていく(2006年度は約3%)。それに引き換えフランス人の賃金は横ばい状況を続けているため、10年前は10%程度だった "smicard(最低賃金労働者)" が、現在は17%を占めるようになってしまった。
 最近の記者会見で、ドヴィルパン首相も、こうした "smicarisation de la societe francaise(フランス社会の最低賃金化)" を指摘し、緊急な対策が必要なことを説いていたが、口先だけに終わらなければいいけれど。(真)



320km(時速)
パリとアルザス、ドイツ間を結ぶTGV Estは2007年6月10日に開通するが、12月18日その試運転が行われ、開通後に予定されている平均時速320kmをらくらくと記録した。


「1986年12月6日、デモ中に撲殺された22歳の学生、マリク・ウセキンの思い出のために」という碑が、パリ6区Monsieur-le-prince通り20番地前の歩道に埋め込まれ、昨年12月6日に除幕式。
当時はシラク内閣が提出した大学改革案に反対して学生がデモを繰り返していた。マリク・ウセキンは同番地でバイク機動部隊に殴打されて死亡。シラク首相は同法案は撤回した。

●〈メディカマン・ベベ〉正式に承認
 兄弟の遺伝病治療のために人工授精で出産する赤ちゃん、いわゆる〈メディカマン・ベベ〉(治療用赤ちゃん)が、12月23日付官報で正式にフランスで承認された。治療用赤ちゃんの誕生は2000年に米国で始まり、2004年にはフランスでも生命倫理法の改正で認められたが、倫理的に問題があるとして未適用だった。この治療法は、ファンコニ貧血など重い遺伝病の子供を治療するため、人工授精した受精卵の中から病気の遺伝子を持っておらず、免疫システムが合致するものを選んで母親の子宮に着床して出産させ、へその緒から採取した幹細胞や骨髄移植によって病児を治療するもの。
●EU27カ国、ユーロ圏13カ国に
 1月1日からブルガリアとルーマニアが正式に欧州連合(EU)に加盟し、EU加盟国は27カ国となった。12月15日の欧州理事会で他のバルカン諸国やトルコの加盟交渉を減速することが決定しているため、2004年に始まった中・東欧諸国の一連の新規加入に一段落。また、1月1日にスロベニアが統一通貨を導入し、13番目のユーロ国になった。
●サルコジ氏、UMPの大統領選単独候補
 民衆運動連合(UMP)の大統領選候補への立候補が締め切られ、公認候補を決める党員によるインターネット投票が1月2日に始まった(14日まで)。立候補はサルコジ内相一人のため、信任か白紙かの投票。立候補の可能性を表明していたシラク派のアリオ=マリー国防相は12月28日にUMPからの立候補を断念すると発表、党外からの立候補には含みを残した。選挙を3カ月後に控え、サルコジ氏、社会党公認候補ロワイヤル氏ともネット上で新年の所信表明をし、選挙戦が本格化しつつある。
●居住権法案、閣議提出へ
 ドヴィルパン首相は1月3日、「居住権」を盛り込んだ法案を17日の閣議に提出すると明らかにした。この「居住権」は住居を持つ権利を国が保証するもので、適切な住居を持たない場合、裁判所に訴えることができ、国は住居を提供する義務を持つ。首相によると、居住権は2段階に分けて適用される予定で、2008年末からはホームレス、貧困労働者、母子家庭など、第2段階の2012年には衛生面などで問題のある住居に住む家族が対象になる。「ドン・キホーテの子供たち」の抗議運動に、左右両陣営の政治家が次々と賛同したのを受け、シラク大統領は31日の年末恒例の所信表明のなかで居住権の制定を明らかにしていた。
●ビュッフェ氏は出馬表明、反リベラル派混沌
 ビュッフェ共産党書記長は1月5日、大統領選への出馬を表明し、キャンペーンを開始。同氏は当初、左派の反リベラル勢力を集結した統一候補を目指していたが、他勢力の信任を得られず、共産党のみからの立候補になった。反リベラルの各派は共産党の単独候補擁立に不満を表明。いったんは立候補を断念した、反グローバリズム運動の旗手ジョゼ・ボヴェ氏を反リベラル派の統一候補として推そうとする動きも出ている。
●ピノー氏、スエズ買収の真意は?
 金融市場委員会(AMF)は1月9日、PPR グループ元会長フランソワ・ピノー氏の持株会社アルテミスに対して、スエズグループへの株式公開買付(TOB)のオファーの内容を2月2日までに公にするよう求める声明を発表した。ピノー氏のスエズTOBについては12月末から憶測や噂が飛び交っており、同氏がヴァンシなど数社とともに、仏ガス公社(GDF)と合併する予定のスエズに対してTOBをしかけるとの報道もあった。スエズとGDFの合併は、憲法評議会の決定によって7月までは実行されないことになっており、大統領選で左派が勝てば、白紙撤回の可能性もある。
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