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ーモントルイユの桃栽培地跡ー
消えた名産品を探して…。
 パリ東部に接するモントルイユ市。日本人にはあの活気溢れる蚤の市でおなじみだが、実はモントルイユには消えた名産品があったのをご存知だろうか。それは「桃」。パリ近辺で桃栽培というのは似つかわしくない気がするが、なんと19世紀後半には市の4分の3が桃栽培用の農地だったのだ。そんな驚きの情報を検証するため、桃栽培地跡の保存に力を尽くすAssociation des Murs a Pechesのフランソワーズさんに敷地を案内をしてもらった。
 場所は地下鉄Mairie de Montreuil駅を降り徒歩15分。都市開発が進むこの町で、突如緑溢れる敷地が広がり、無数の塀が縦横に走っていた。この「塀」が重要ポイント。もともと桃は寒さに弱い果物で、花が凍ったらもう実はつかない。だからモントルイユで桃栽培を成功させるために考えつかれたのが、この「塀」栽培なのだ。「この塀は温かさを保つ塀。塀に埋められた石膏が熱を放出し、昼夜温かさを一定に保つ」のだそうだ。この発明のおかげで、16世紀頃から始められた栽培は18、19世紀にピークを迎える。「モントルイユの桃は大変な高級品で、特にルイ14世が好みました」。かつて桃栽培をしていた農民たちは、しっかり摘み食いができていたのだろうかと、思わず心配してしまう。19世紀半ばには桃は何度も国際コンクールで受賞。名声は国境を越え、遠くウィーンやサンペテルスブルグの宮廷まで供給されていたほど。だが20世紀にはそんな桃天国時代にも陰りが。鉄道の発達で地方の果物も早く供給されるようになったからだ。現在、桃栽培跡は35ヘクタールのわずかな土地に残る、崩れかかった壁に見てとれるだけ。そのうち8.5ヘクタール分は歴史的建造物に指定されたが、「市は都市開発ばかりに熱心で、町の歴史の保存という意識が薄い」とフランソワーズさんは嘆く。
 さて、彼女のアソシエーションでは毎週日曜に見学会を実施している。環境問題に興味がある人におすすめだ。ただし桃の収穫量はまだまだ少ないので、食べるのが目当ての人には向きませんので悪しからず。(瑞) 














*Association des Murs a Peches de Montreuil
01.4870.2380 http://mursapeches.free.fr/
毎日曜の10h30から12h30まで見学会実施。
直接現地に集合:Impasse de Gobetue, rue Saint-
just 93100 Montreuil-sous-Bois

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