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—テレビ公開収録見学—
討論に花が咲く長寿番組。
 「フランス人、みんなが知ってる番組さ」。友人がそう語るのは、France 2で毎週水曜22時30分から放映の視聴者参加型トーク番組『Ca se discute』。毎回一般人が決められたテーマについて討論を戦わせる長寿番組である。16区にあるメゾン・ド・ラ・ラジオでは定期的に公開収録が行われているので、見学予約をしてみた。
 待ち合わせの12時半には、見学者の老若男女100人あまりがスタジオ前に大集合。その場で待たされた後、一時間後にようやく入場となる。待たされたイライラ感はスタジオに入った途端、氷解する。せわしなく動くスタッフ、化粧を施される出演者たち。非日常の空間は、いつだって胸が高鳴るもの。ADの女性が前に出た。「さあ、拍手をお願いします!」。やはり拍手の練習は万国共通のようだ。収録準備完了となり、進行役のジャン=リュック・ドラリュ氏が登場する。彼がステージに現れると、会場の雰囲気が急に引き締まる。
 今日のテーマは、結婚を誓う前に時間をおくべきか否か。このテーマに対し一言のある一般人が、事前に10人ほど選ばれ招待されている。例えば、一目惚れで結婚し子供ができたカップル、責任を逃れ自由を享受する青年、結婚前に熟慮期間を置いたカップル、再婚を恐れる中年女性などだ。出演者らに対立する意見を語らせながら、ドラリュ氏はユーモアを織り交ぜ、実に上手く会話の交通整理をしていく。このテンポの良さ、品が良くなった〈みのもんた〉か。途中で何度か出演者の普段の生活に密着したルポタージュを流すが、その間会場は休憩時間。ドゥラリュ氏はステージを去り、出演者は隣の人たちと談笑する。ふと見ると、出演者の赤ちゃんがステージをどこまでもハイハイし、スタッフが慌てて追っかけていた。そしてルポの放映が終わると、また討論に花が咲くのだ。ほとんどの出演者が雄弁なのには驚く。
 そんな中、口は達者でないが、恥ずかしそうに「責任」の意味を訴えた青年の存在が心に残った。彼は18歳で結婚したという。ああ、今時こんな若者もいるのかと、なんだかホッとした。ついつい普段、「フランス人って○○だ」と一般化して語りたがる自分を、苦い思いで振り返させられた。(瑞)

●『Ca se discute』公開収録見学の予約は
www.reservoir-prod.fr/inscription.php3
もしくは01.4001.9797へ。


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