●magret de canard
フォワグラ用に肥育させたカモの胸肉がmagret de canard。以前はもっぱら脂漬けconfitにされ、ランド地方などフォワグラ産地の人がグリルにして食べていたものだが、最近は、パリのレストランでも頻繁に登場するようになった。値段もそれほど高くないし、調理も簡単だし、きれいに盛り付けができるし、最近人気の食材だ。
皮がかりっとなるようにグリルするのが、いちばん一般的な調理法。フランス人は、レアbleuあるいはミディアムroseを好むようだ。グリルしたものを冷ましてから薄く切ってサラダに入れてもうまい。イチジク、サクランボ、リンゴなどの果物をベースとした甘酸っぱいソースとの相性がいいし、カレーやクミンの香をきかせたハチミツソースもおすすめ。ボクはグリーンペッパー風味のソースが気に入っている。
ワインはビュゼやマディランなど、フランス南西部のまろやかな赤が合う。
F R O M A G E ●Charolais
5月は山羊乳のチーズを味わいたい。春になって外へ出され、香り高い若草をたらふく食べた山羊、その一番搾りの乳から作られたチーズが、3、4週間熟成されてちょうど食べごろになっているからだ。
チーズ屋で求めてきたのは、直径5センチ、高さ8センチほどの円筒形をしたシャロレ。南ブルターニュにある町シャロレを中心に作られているチーズで、同地方で作られている山羊乳チーズ、ブレスBresseやマコネMeconnaisの親戚。牛乳を混ぜ合わせたものもあるけれど、A.O.C.表記があれば山羊乳のみで、本来のうまさが味わえる。
山羊乳チーズ特有の匂いはあまりない。ややクリーム色がかった身は緻密で固め。ところが口に含むと即座にとろけていき、どこまでもクリーミー。木の実を思わせる風味が快い。酸味も薄いから、山羊乳チーズが苦手な人も大丈夫だ。薄く輪切りにしてパンにのせてトーストしてもいい。
ワインは、アリゴテやマコンのような、ブルゴーニュ地方の辛口の白がおすすめ。(真)
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