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七面鳥のもも肉に挽き肉を詰めて煮てみよう。
Cuisse de dinde farcie
 七面鳥のもも肉は大きい。1キロ前後はある。それがスーパーで4ユーロ前後、と安い。パサパサしやすい肉なので、豚の三枚肉を挽いたものを詰めて、煮込んでみよう。
 鳥肉屋volaillerで買い求めるのなら大きな笑顔で骨をはずすように頼んでみよう。スーパーで買ってきたのなら、骨にそって包丁を入れてはずす。身の厚いところは観音開きに切り開いたりして、だいだい正方形という形にする。豚の三枚肉は自分で挽くのが一番だが、それが面倒なら市販の詰め物用の挽き肉chair a saucisseでも構わない。この挽き肉に、透き通るほどに炒めておいたタマネギ1個、細かく切った食パン、みじん切りにしたパセリを混ぜ入れて塩、コショウ。よくこね合わせてから、もも肉の真ん中に置き、なるべく挽き肉がはみ出さないように肉をかぶせ、糸で極太に巻き上げる。面倒なら楊子で何カ所か止めるだけでもいい。表面に塩。多めにコショウ。
 ココット鍋にオリーブ油をたっぷりとり、肉を皮の方から入れ、きれいな焼き色がついたら丁寧にひっくり返す。中火。もう片側にも焼き色がついたら、スプーンで余分な油を取り出す。大きく切り分けておいたタマネギ2個、輪切りにしておいたニンジン、押しつぶしたニンニクを肉の周りに入れ、さらに白ワインを加え、鍋の底のうま味を溶け込ませる。水を肉の高さの7分目になるまで注ぎ、ブーケ・ガルニを入れてから軽く塩、コショウ。沸騰してきたら火を弱くし、フタをして1時間ほど煮込んでいく。途中で肉を何度かひっくり返したい。
 煮上がり20分前ほどに切り分けたマッシュルームとグリーンピースもたっぷり加える。
 熱々を食卓に出し、好みの厚さに切り分けて各人の皿に取り分け、柔らかく煮え上がった野菜もたっぷりと添える、バターライスも付け合わせたい。ワインはガメー種の軽くフルーティーな赤にしよう。(真)


七面鳥のもも肉1本、豚の挽き肉(あるいは市販のchair a saucisse)300g、タマネギ3個、ニンジン2本、マッシュルーム200g、冷凍のグリーンピース150g、ニンニク3片、食パン2枚、白ワイン250cc、ブーケ・ガルニ、オリーブ油、塩、コショウ

●七面鳥の肉
フランスでは七面鳥dindeは日常的な食材の一つになっている。若い七面鳥はdindonneauと呼ばれる。今回はもも肉を使ったが、一番よく利用されるのは胸肉。スーパーでは、薄く切られたものがescalope de dindeという名称でパックされて並んでいる。鳥肉屋volaillerでなら好みの厚さに切ってもらえて便利だ。薄くたたいてからカツにしたり、さっとソテーしてからマッシュルーム入りのクリームソースを添えてノルマンディー風にしたりと、値段が半分以下なので、子牛のエスカロップの代用にされることが多い。
もも肉はオーブンでローストしたり、ぶつ切りにしてから、やはり子牛の肉同様にブランケットにする。最近は下もも(ドラムスティック pilon)も売られているけれど、骨と皮の部分が多いので、あらかじめ下煮してから皮と骨をはずし、カレーにするとうまいものだ。




●グリーンピースは冷凍? 缶詰?
フランス人は肉料理や鳥料理の付け合わせとしてよくグリーンピースを食べるが、シーズンオフだと缶詰や冷凍を利用することになる。缶詰のグリーンピースはすでに柔らかく煮てあるので、小鍋で温め直してバターを一塊入れれば準備完了、といたって簡単だ。缶詰のグリーンピースはあまりにも柔らかすぎるという人は、冷凍を買ってきて、これは生だから、好みの固さになるまで塩ゆでしてからざるに空け、バターを混ぜ入れる。好みでベーコンを加えたり、小さなニンジンやタマネギを加えたりするといい。ミントの香りもよく合うものだ。かき揚げに加えたりするときは、熱湯にさっと通してからざるにあけてよく水を切ってから、使いたい。
●chair a saucisse
 フランスの肉屋では衛生のためか豚肉を挽いてくれないが、chair a saucisseと呼ばれる豚の挽き肉を売っている。実は、これ、名前が示すようにソーセージ用の詰め肉ということ。豚の挽き肉の代用になるが、すでに味が付けてあるものが多いので確かめてから購入したい。また脂身が多すぎるものは避けたい。トマトやクルジェットの詰め物にも使われる。これを子牛のエスカロップで包めばポピエットpaupiette。でも詰め物は、自分で豚肉を挽いて好みの野菜やスパイスを混ぜ入れて作るのが一番です。(真)

F R O M A G E
●Bleu des causses
 ブルー・デ・コースはラングドック地方のミヨー市周辺で作られている青カビチーズ。ロックフォール同様に石灰岩でできた湿った天然の洞窟内で、2カ月以上かけて熟成される。以前は羊乳も混入されていたが、現在はもっぱら牛乳が原料。直径20センチ、高さ9センチで2.5キロ前後の重さがある。
 象牙色のむっちりと緻密な身に灰緑色のカビが混じり込んでいる。やはりロックフォールを思わせる青カビの匂いが強いけれど、味わいはまろやかなこくがあって思ったより上品だ。チーズ愛好家にファンが多いが、ブルーチーズとしては初心者にも親しみやすい。
 表面がヌルヌルしているものや、身がザラザラとしているもの、舌を刺すような味のものは避けたい。食後の素敵なチーズだが、レタスといっしょにサンドイッチにしてもうまい。ワインはこくのあるしっかりとした、コット・デュ・ローヌのコルナスのような赤がほしい。(真)


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