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—コンパニョナージュ(職人組合)—
研修地を変えながら経験を積んでいく。
 フランスには、職人育成のための組織としてコンパニョナージュ(職人組合)がある。手に職をつけたい若者に技能修得への道筋を照らし、経済的自立を促すアソシエーションだ。電気工、鍛冶屋、靴職人、蹄鉄工、造園家、指物師(さしものし)、石膏職人、パティシエ、樽職人、石切り職人など、対象となる職は25種にのぼる。現在約5800人の若者が、真の職人「コンパニョン」を目指し修行中だ。今回は、パリ4区の市庁舎裏にある関連施設を訪ねることにした。施設内には革靴、木製のタンス、教会のドーム模型などの作品が並んでいる。特に一般公開はしていないため、作品にはホコリがかぶり可哀想だが、どれも堂々たる出来映え。担当者に話を聞く。
 「コンパニョンになるには、まずCAP(職業適格証)かBEP(職業教育免状)の取得を目指し、企業で2、3年修行を積みます。そうして基礎を築いた後、様々な都市の企業で研修を受ける〈ツール・ド・フランス〉に参加します。期間は5年から7年。現地の人々と積極的に交流し、土地の文化を吸収することを目的とした人間味溢れる研修制度です。滞在都市は年に2度まで変更可能。全国には見習いを受け入れる、研修と宿泊用の施設「メゾン」がありますが、この建物もそのうちの一つ」とのこと。
 現在最も人気の職種は、大工や高級家具師など、木を扱う仕事だ。「最近もIT業界にいた若者が、大工職人を目指し研修を受け始めたばかり。パソコンと向き合い日々を過ごすより、木に触っていた方が自分らしくいられることに気づいたそうです」。話を聞いていると、見習いの若者が何人かそばを通り過ぎて行く。女性は一人も見当たらないが。「コンパニョナージュは大聖堂の建設で職人の腕が尊ばれた中世以来存在しますが、伝統的に男性だけに開かれたものでした。しかし昨年からようやく女性も受け入れるようになったのです」。現在、〈ツール・ド・フランス〉に参加中の女性見習いは62人いるという。フランス革命時は、労働者の連帯を禁止する法律が施行され存続の危機に陥りながらも、10世紀にわたり粘り強く生きながらえてきたコンパニョナージュ。時代の要請で少しずつ形を変えながら、21世紀も職人を目指す若者を導いていくことだろう。(瑞)


Association des Compagnons du Devoir du Tour de France :
82 rue Hotel de Ville 4e
01.4478.2250






●コンパニョンについてもっと知りたいなら
Musee du Compagnonnage : 10 rue Mabillon 6e
01.4326.2503 14h-18h。土日休。入場無料。
www.compagnons.org


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