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パリ郊外ル・ランシーの高校生
強制収容所を訪れた。
 オーレリアンのクラスは、万聖節の休暇を利用してドイツに出かけた。旅行の目的はナチスの強制収容所を訪れることだった。セーヌ・サン・ドニ県議会が主催する「記憶の旅」コンクールで優秀クラスに選ばれたためで、旅費などは無料だったという。
何人参加したの?
 「僕らのクラスからは20人以上が参加して、ドイツのブーヘンヴァルトにある強制収容所まではるばるバスで行ったんだ。2年生の時に、歴史の授業でナチス強制収容所が取り上げられて、強制収容所で生き残った人たちに会ったり、4区にあるショア記念館を訪れたり、強制収容所に移送されていったユダヤ人たちについての演劇を何度か観に行ったり、あるいは先生も含めてさまざまな討論を重ねたりしてきたから、とても期待していたんだ」
それで?
 「実をいうと失望。強制所に収容されていたユダヤ人たちの遺品とか、歴史の重みを感じさせてくれるようなものがたくさん残っていると思っていたのに、建物の残骸だけで、他には何も残っていないんだ。そんな記憶を保つための努力も感じられない。ジェノサイドについての考え方が、この旅行でもっと深まるのでは、とみんなで思っていたのにね。強制収容所解放60周年の大がかりな式典の跡らしきものはあったけれど、式典後はどうするのかな、という疑問が残った。遺品などがきちんと残されていれば、それらを前にして、一人一人が自分の生き方と照らし合わせながら、いろいろなことを考えることができると思う。まあ、この旅行がバカロレアを受けるとき役に立つかもしれないけれどね」
(インタビュー:ノラ)


オーレリアン(理科系 3年生、17歳)


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