Vincent Vindon
疑い深そうな視線と率直な物言い。それでも意外なほど不快感を残さないのが、俳優ヴァンサン・ランドンの強みか。現在パリの映画館では、『L'avion』、『La Moustache』の二作品で、彼の姿を目にできる。
1959年生まれ。父は出版社エディション・ド・ミニュイの創立者。映画の衣装係や日刊紙の記者を経験後、俳優を志す。23歳の時、通っていた演劇学校の教師の推薦で、映画の端役デビュー。88年には青春映画『スチューデント』でソフィー・マルソーの相手役に抜擢され、たちまち夢見る乙女たちから熱烈な支持を受ける。このころは、自らの出自にあらがい、映画『ガスパール 君と過ごした季節』(90)の青年ロバンソンのようなアウトサイダー的な役を好んだという。俳優としての成熟は、映画『女と男の危機』(92)から。以降、「現代ブルジョワ男の苦悩」が演技の十八番に。だがいかに社会的地位に身を包んだところで、滲み出る野性の匂いは消え去らない。そしてそれが彼の魅力にもなっている。代表作に、『Ma petite entreprise』(99)、『女はみんな生きている』(01)など。
私生活では、モナコのカロリーヌ王女と交際し、スキャンダルにまみれた過去も今は昔。現在は、女優サンドリーヌ・キベルランとの間に、5歳になる愛娘シュザンヌちゃんがいる。(瑞)
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