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●la Demoiselle d'honneur
 クロード・シャブロル好みの憂鬱な地方都市の一角。フィリップ(ブノワ・マジメル)は、自堕落な魅力の娘サンタ(ローラ・スメット)と知り合い、愛し合うように。ある時、彼女は誰かを殺すことで、二人の愛の証を立てようと提案する。彼女は単に情緒不安定なのか、それとも完全に壊れているのか?
 シリアスな作品におかしみを加える意図的な人物のカリカチュアは、巨匠の余裕でもある。「男オドレイ・トトゥ」ともいうべき万年鼻詰まり俳優マジメルのアニメ声も、ここではシリアスな空気をほどよくガス抜きする意外な効用さえある。傑作ではないが、職人シャブロルの誠実で手慣れたいぶし銀的仕事に改めて惚れ惚れ。手慣れたといっても、コーエン兄弟の「レディー・キラーズ」などで味わった、底の浅い不誠実な手慣れた感とはまったく異質のものだ。(瑞)
● Les petits fils
 実の祖母と孫息子。そして孫の母親=祖母の娘は先ごろ亡くなったばかり。祖母のアパートを舞台に、掃除をしにくる青年、祖母が預かる少年、そして孫の恋人である医者が出入りする様をDVカメラが捉えていく。想像と現実の狭間の危険な賭け。唯一本物だと感じられるのは、祖母と孫に通う不変的な絆。監督はイラン・デュラン・コーエン。(海)

●Whisky
 靴下工場の主人ジャコボは、母の弔いの儀式に合わせブラジルから来る弟を数日間家に迎える。その間忠実な従業員マルタに疑似夫婦を演じてもらう。単調で灰色な工場仕事に肩まで浸り、ひたすら寡黙な主人公。恐ろしいほど慎ましい彼らに、いつか本当の変化は訪れるのか。監督はホアン・パブロ・ レベイヤ&パブロ・ストル。ウルグアイのアキ・カウリスマキ誕生?(瑞)

Laura Smet
 クロード・シャブロル監督の新作
『 la Demoiselle d'honneur 』 で、危険な誘惑者を演じるローラ・スメット。グラビアだと平凡に見えるが、ひとたびスクリーンの中で動き出すとがぜん輝きを増す天然の女優だ。
 1983年11月15日生まれ。ロック歌手ジョニー・アリデーと女優ナタリー・バイを両親に持つ。アリデーが歌ったヒット曲『Laura』は、まだ2歳だった彼女に捧げられた曲だった。華やかな両親の傍らで、彼女は幼いころから劣等感に悩まされてきたという。「学校ではいつも劣等生。ひどい点のテストを持って帰ると、親は私の目も見てくれなかった」。自分に自信が持てず、18歳まで将来がまったく見えなかった彼女。だが19歳の時、グサヴィエ・ジアンノリ監督『Corps impatients』の初主演経験が転機に。「私の人生で、他人が私を信じ賭けてくれた初めてのことだった」。ガンに冒されるヒロインを演じた本作で、セザール新人女優賞にノミネート。続く『La Femme de Gilles』では、姉の夫を虜にする誘惑者に。酒場で踊る彼女の奔放な美しさは、周囲の嫉妬を煽り立てるのに十分だった。最新作『 la Demoiselle d'honneur 』 では、またもや誘惑者で登場。シリアスな作品が続くが、本人は「コメデーにも挑戦したい」と意欲を燃やす。(瑞)


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